私のフォロワーさんに、ロンドン在住の方がいる。 その方の日記に、イギリスとアイルランドで販売されたビーフバーガーに馬肉が混入されていたことが発覚して、現地で大きな問題になっていることが書いてあった。 この問題は当サイトで今日更新された合田直弘氏のコラム「世界の競馬」でも取り上げられていて、詳細な経緯や現地の競馬サークルの反応などが書かれてあった。 私のフォロワーさんのほうの日記には、深刻な金融不安に陥っているアイルランドの現状が書き記されており、今回の成分偽装問題の背景には金融不安による経済的な事情があるのでは、という指摘があった。 数年前に日本で大きな社会問題となった「船場吉兆」や「赤福」の産地、消費期限偽装の問題とはいささか事情が異なるようである。 (船場吉兆の経営者親子の、まるで下手な腹話術のような記者会見を覚えている方もたくさんおられるだろう) 日本での偽装問題は、つまるところ企業側のモラルの低下、コンプライアンスの意識の欠如によるものである。 「フルセット・コンプライアンス論」というものをご存じだろうか? 「コンプライアンス=法令遵守ではなく、法令遵守を含めた社会的要請への適応」という考え方のことだが、これを食品会社にあてはめると、「口にいれるものは、より安全で害のないものがいい、という消費者の要望に応えることが、コンプライアンスの遵守につながる」といったところだろうか。 「船場吉兆」も「赤福」もこの意識を著しく欠いて利益の向上のみを優先した。その結果、「赤福」は営業停止、「船場吉兆」は廃業に追い込まれた。 利益追求と法令遵守は、必ずしも比例するものではないが、モラルを無視した利益追求は、必ず社会的制裁を受けるものである。 「バレなければ何をやっても良い」のではないのだ。特に食品を扱う企業には、より厳格なコンプライアンスの意識を持ってもらいたい。
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