追い込み馬の話をあと1つだけ書く。
史上3頭目の三冠馬、ミスターシービーである。
この馬が三冠馬となったのは1984年、私が高校1年生の時だが、当時は競馬など興味がなく、友達とプロレスの話ばかりしていた。
そんな私でもミスターシービーのことは知っていた。もちろん史上3頭目の三冠馬としてである。
菊花賞を勝って三冠を達成した日の翌日のニュースで報じられたのを見たのである。「お前は怪物だ!」という実況アナの雄叫びと共にレース映像も流された。
「ふーん(゜-゜) 怪物なんだ...」
16歳だった私はその程度にしか思わなかった。
彼のことをよく知るようになったのは、大学時代に競馬を始めてからである。
父のトウショウボーイと母のシービークインが一緒に走った伝説の新馬戦や、「ダービーポジション」という言葉がまかり通っていた頃に、「掟破り」ともいえる後方一気で勝ち取ったダービー、1歳年下の三冠馬シンボリルドルフとの闘い、蹄の痛みを乗り越えて勝った天皇賞(秋)、種牡馬引退後に訪れた母シービークインとの穏やかな日々...
久々に競馬界に誕生したスターホース、ミスターシービーのレースを、私は残念ながらリアルタイムで見たことはないが、菊花賞の表彰式で吉永正人騎手と共にテレビ画面に映る彼の姿を、私は今でも覚えている。
「きれいな馬だな...」
16歳の私が見た、「日本一の美男」の印象である。
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